カッコいい住宅デザインは正義か?
2023年02月04日
最近カッコいいデザインの家が増えてきましたね。けど、なぜなんでしょうね?そんな疑問に私なりの答えを書いてみます。
店舗デザインは思い期入り目立ったもの勝ち それは
店舗=売り上げを上げるための装置
住宅=家族が心身ともに安らぎ、そして受け継がれていく空間
この様に目的が全く違うのですね。
例えば店舗ですが、投資した金額以上の売り上げを5年で回収できたのであれば、極端な話6年目に解体して建て直しても何ら問題ないのです。だから多少雨漏のリスクがあっても、長持ちしない形でも、大胆で人が寄ってきてくれる外観デザインが正解なのです。
かたや住宅はそうは行きません。
住宅のデザインは
まずは絶対的条件として、デザインを優先するばかりに、雨漏れがしやすい家になったり、メンテナンススパンが早くなってしまったり、外壁が真っ黒に汚れてきたり、はたまた流行のデザインを採用してしまったばかりに10年後に「アレッ??古いデザインダサくない?」と思われてしまうものになるのはNGですね。
それを踏まえたうえでお話します。
タマゴグミが狙うデザインはその場所の価値を上げる外観デザインを心がけています。決して奇抜でなく、どこの国の家?と首を傾げられることもなく、少なくとも50年、次の代まで耐えうるデザインでありたいと思います。そして近所の方が「いい家ね。」(カッコいいとまでは不要かと思っています)といって頂ける外観デザインの家を造っていきたいです。


よい外観デザインの家がもたらすもの
よい外観デザイン、それは、周りの環境意識を変えて街並をよくする力です。
環境意識とは道路に向かって美しいデザインの家を造れば、それを感じ取ってくれた周りの方が玄関前に木を一本植えようかとか、プランターでお花を育ててみようかとか思ってもらうことです。改装の時にはあの家に負けないように、デザインに拘ってみようとか、新築時にはあの家のデザインを意識してみようとか思うことです。
また、木々が茂るお庭を見てもらい、やっぱり家はお庭を造って完成ねとお庭を整えてもらったり新築時にはお庭に予算を回してもらうためです。
この積み重ねが街並を整え、歩きたくなる 住みたくなる町並みとなり、結果、住みやすい環境になり、意識が高い人たちが集まり、地価価値が上がること。これが外観デザインの目的と私は思っています。


奇抜なデザインの問題点
芸術のような奇抜なデザイン、カラフルな色彩、異国情緒たっぷりなデザインは、単体では格好いいかもしれませんが、街並を作るのに往々にして障害になります。反対に、デザインを意識しなくても周りに協調して作られた街並は住みたくなる街、行って見たくなる街を作ります。例えばこのように。


写真は、京都の舟屋の街並を海から見た様子です。


これはパリ市内の路地です。


アメリカシアトルの郊外の街並です。
そしてタマゴグミは


こんな感じで屋根の流れの向きを統一しています。
今ある街並をくずさず、チョットだけ「いいね」と思われるデザイン。それが周りの環境を徐々に変えていく原点となり、ひいては周りの地価価値を上げ住みやすい環境を作り上げていくと信じています。
まとめ
あくまでも私の考えですが、外構デザインはその家に住むあなたのものなのですが、同時に周りの方々、家に訪れる方、家の前を通る方のものでもあると私は思います。
そういう方々が「なんかいいね。」とか「うちの庭にも木を植えようかしら。」と思ってもらい、回りの環境がよくなり、住みやすい地域となり、地価価値があがり、ずっと住み続けられる街並を作る。それが私の理想ですしあなたのお役に立てる事だと思っています。

こんな事を書いている私が作った家づくり勉強セットあります。よろしければどうぞ。
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