カーテンを閉めることがないんです。
2020年07月13日
昨日は、建てさせて頂いた方のところへ訪問してきました。
2年経って床や梁の色が落ち着いてきてどんどん良くなってきている感じがしました。
奥様より「いつも窓は開けっぱなしなんです。カーテンを閉めなくてもいいので助かっています。」と言葉を頂きました。
実はこの窓にカーテンはもともとついていません。両サイドに障子があるだけです。
濡れ縁の先に2メートルの庭をつくりその先に板塀を作りました。これだけで道路からの視線は全く感じなくなります。
壁は物理的にもっと高くできるのですが、あえてしていません。理由はあと数十センチあげると冬に影になることもありますが、外部とのつながりが断絶されるからです。
プライバシーを守るために外部と断絶した家が最近ちらほらとありますが、私としてはあまりお勧めできません。地域に住むということは地域とつながるということだと思います。
若いうちはいいですが、年齢を重ね行動範囲が地域となったとき、若いときにどれだけ地域とつながっていたかがその後の生活に響くと思うからです。ですので、視線は切っても、気配は周りに落とすべきとおもいこんな設計をしています。
軒先にお客様がとりつけたすだれがかかっています。
遠くからの視線がちょっと気になるとご相談を受けたとき、それじゃあ簾でもぶら下げてみてはいかがでしょうとお勧めしました。
やっぱり南の窓は、カーテンを閉めないほうがいいですね。今後も、そんな観点で南側の窓を設計していきたいと思います。