間取りづくりはプロに任せるべき?
2020年12月26日
間取りはお客様の思いそのものが出てくるものですよね。だから間取りはご自分で決めたいと思いますよね。
しかし私はそれはお勧めしません。間取りづくりは私たちプロにお任せいただきたいと思います。
それは、建築基準法とかの法律に則って家を建てなくてはいけないから? と思いますよね。実はそれだけではないのです。
私たち設計者はなたのお話を丁寧に伺い、科学に基づいた建築の知識と今までの経験、費用対効果などを総動員してあなたにきっと気に入っていただけると思うプランを提案します。
もし、全く違うなというプランが提案されたら・・・簡単です。あなたはその会社への発注をやめるだけです。
もうちょっと、というところまで来ていたら、そこから話し合って一緒に間取りを作り上げればいいのです。
その理由をわかりやすく説明します。
理由1:設計者の頭の中は、間取りを考えると同時に常に構造を考えています。むしろ構造から設計しているといってもいいです。

上記の図は、タマゴグミのある現場の構造図で耐震等級3をクリアしている物件です。
例えば柱、このような2階建は上の柱と下の柱をそろえることは重要です。
平屋であっても屋根の柱と1階の柱をそろえるの基本です。柱がそろっていないと構造計算を行うと極端に梁が太くなったり、エラーになったりと結果が出てきます。
柱はたくさん入っていればいい、太い柱があればいいというわけではありません。2階の柱は、場合によっては抜かなければいけない場合もあります。
また、将来間取りの変更がしやすいように整った構造を考えながら間取りを行っています。
理由2:設計者は、敷地条件 周りの家などを考えながら設計しています。
下の図は分譲地を購入しようか検討している方のために作ったシミュレーション図です。

まだ建物は何も建っていない更地ですが、こんなふうに家が建つのではないかと予想して、その建物がどんな影響を与えるかをシミュレーションしています。
この予想をしないと、どこに建物を配置して どこにどの部屋を持ってきて そしてどの壁にどの大きさの窓を開けていいのかわかりません。
周りの景色や環境、隣の家の窓の位置とかも間取りや窓の配置に大きな影響があります。
理由3:設計者は予算に合わせて設計します。
予算は置いといて というありがたい物件は3年に一度程度です。
90%以上は予算があって家づくりをします。
私はタマゴグミを立ち上げてから住宅を約100棟 設計をして施工してきました。設計変更や没になった物件をあわせると、その3倍以上は設計をして予算を出してきています。
ご予算を伺って土地を見せてもらえれば大体の大きさは解ります。その大きさの中でご希望をどこまで満たれるか、また、新しい提案をして違う満足を与えられるかを考えながらご提案します。
そんな理由から 間取りはまずプロに任せた方が良いと思います。
と固いことを書きましたが、私たちはあなたのために最高の家を建てたいのです。それを趣味としてやっているようなもんですから。
また、あなたから最初にこんなプランで、と提案されちゃうとどうしてもそのプランが頭に残ってしまうのです。そうすると、あなたにプレゼンテーションをしたとき あなたからは「ああ、こうなりましたね。」といったご感想になっちゃいますよね。
私はちょっと欲張りですので 「おお~~こうしましたか。予想できませんでした、いいですね!」という感想を聞くのが楽しみなのです。
この記事を書いたのは
株式会社タマゴグミ 一級建築士・宅建士 井手 徹です。