COLUMN

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居心地の良さの設計

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家造りをする人をうまく使う方法

家を造ってくれる人との付き合い方

家を造る人、特に設計にこだわりを持っている人たちのうまい扱い方をちょっと書いてみます。

なお、このノウハウはメーカーさんや比較的大規模の工務店には使えない方法です。もしかしたら、タマゴグミでしか使えない手かも・・・

けど、多分ですよ、 設計に拘りを漏っている会社なら使えると思います。

 

さて、下の写真は先日お引渡しをしたお宅の写真です。

延べ坪30坪、4人家族のお宅です。

 

1枚目は1階に造られた3帖の小上がりと階段です。

階段の前に大きな窓が。そして窓の向こうには小上がりと同じ高さのデッキ。

小さなスペースなのに階段に座ったり、畳で寝転んだり、暖かくなればデッキから中を眺めながらくつろいだり。

この空間を作ったのはお客様の希望からです。お客様の

「居心地の良いたたみスペースがほしい。」

その一言でこの空間が生まれました。

 

次の写真は、2階の書斎です。

吹抜けの中に浮かぶように造られた四角い箱。

天井高さ2メートル。南の障子を開けると、バルコニー越しに外が眺められ、東の障子を開けると、一階の畳の間とつながります。

この空間もお客様の希望から生まれました。ご主人が

「僕の隠れ家のような居場所がほしいな。」

その一言から生まれました。

 

細かな要望や広さなどは伺っていません。

 

造ってくれる人をうまく使う具体的方法

 

まず解答を

簡単な話です。相手を乗せてしまえば貴方の勝ちです。

大体こだわっている人は「認められる」「頼られる」事に弱いのです。この2つのために、日夜努力しているといっても過言でありません。

 

私は、町の工務店ネット等全国からすばらしい工務店さんが集まる会に参加しています。お昼間に勉強をして、夕方からは懇親会というパターンが多いのですが、懇親会で行われるのは大体大自慢話大会。

まあ、情報交換なんて自慢することが無いと出来ないのですが。

自分のやっていることを認められて、そしてライバルでもいいからやって貰いたい。まさに認められ頼られるパターンです。

 

いや~お金を出して家造りを依頼しているんだから、そんなこびる事はしたくないよ。

と思いますよね。 私もそう思いますしこびる必要はありません。だから、こびない方法を考えましょう。

 

まず第一に

どこに家造りを頼むかをしっかりと決めることです。もうこれで全て決まってしまうといっても過言ではありません。

 

さて、そのためにいま比較している会社を徹底して調べて・・・・いくと必ず迷います。

なぜかというと、調べて入手しやすい内容は造っている家の性能や工法、資産状況などですね。けど残念ながら貴方には、それらを比較する判断材料を持っていないから、どこがいいか迷いだしてしまいます。

それは、家造りのプロじゃないから仕方が無いことです。

 

じゃあどうするかというと、私のお勧めは「貴方の感覚を信じて判断する。」ということです。詳しく書くと長くなりますので、簡単に書くと

1、ホームページやブログを読んでみる。

2、会社に訪問して社長や責任者に話しを聞いてみる。

3、見学会やモデルハウスに行って、実際の家を見てみる。

を最低限行い、直感で「ここでいいな」とか「ここはちょっと」と判断してください。

なぜそれでいいかを説明すると長くなりますので、ご興味のある方はタマゴグミの勉強ツールなどをお読みください。

 

要は、何があってもお互い信頼しあい解決できる相手を探すということですね。

 

具体的な活用方法

さて、ここから家を造る人たちをうまく使う方法です。

 

1、要望をストレートに伝える。

これ簡単そうで、難しいのです。

希望を聞かれるとついつい居間は12畳以上で、天井は高くとか言ってしまいますね。~のような感じ。とかこんな事をしたいとか、具体的じゃないほうがいいのです。

そのほうが、プロのアイデアを引き出すことが出来ます。

具体的に言ってしまうと、そのとおりにしかならないので予想通りかそれ以下のものしか提案されてこないことが多いです。

 

2、提案は話をよく聞いてみる

多分ですが、CGなどで立体的に提案されたとしてもパッとイメージは出来ないでしょう。ましてや平面図だけでは何の事か解らないのが普通です。

ですから、なぜそうしたのかじっくりと聞いてみましょう。そして、感じたことを伝えてみましょう。

 

一番のコツは、相手の提案に興味を持つということです。興味をもたれると家を造る側は断然やる気がアップします。

 

3、信頼して任せてみる

多分判断できないこと、わからないこと、ちょっと気になることなどがあるはずです。それらは、一応伝えて、後は任せるということがコツです。

ただし、家造りには心配になる事が沢山あります。そのときは遠慮なく聞くことは大切です。不安のまま残しておくと信頼できなくなるからです。

 

さて、家を造る側は任せられるということが一番うれしいことですし同時に凄くプレッシャーを感じることなのです。

 

正直な話をします。

私は家造りを始めて20年以上、タマゴグミを開業してから50棟以上の家を建てさせていただいています。じゃあ、家造りはなれたものかというと、NOです。

仕上げ仕様は同じでも土地はいつも違いますし、お客様も違います。ですからいつも違う答えで家造りをしますので不安との戦いなのです。

今までの経験上きっとこれでいいはずだ、と思ってやるのですが、出来るまでは不安と期待が交錯しています。

 

だた、私たちプロと言われる者たちは、家に対する知識と経験があります。知識と経験に照らし合わせて判断することで間違いを防いでいます。

 

コツは知識と経験を上手に引き出すこと

こだわっている工務店は勉強熱心です。

他社さんの視察を頻繁に行い、月に1度は研修や勉強会に参加し、専門誌を読み漁り・・・

これらの知識と経験を使わない手はありません。

知識と経験は、貴方の希望を具体的にするためのものです。ですから、「居間は16帖でその隣に和室6帖」とか、最初からご自分が考えた間取りを見せるということは、それらの知識と経験をとめてしまう事になりかねません。

そして完成したときの感想は

「なんだ、私が言ったとおりに建てただけじゃない。これならどこに頼んでも同じだった。」

となってしまうのです。

 

じゃあ具体的な希望は出してはいけないのか?

そんなことはありません。ただ、私たちからこのような質問がされるはずです。

「対面キッチンが希望と伺いましたが、それはどんな生活やどんなシーンを想像してますか?」

私たちは、その回答からあなたの本当の希望を見つけ出し、一番いい方法を提案します。(多分・・・)←オイオイ

 

ちょっと説明がわかりにくかったでしょうか?

もしよろしければ家造りの考え方をまとめた本を造っています。ご請求は下のリンクからお願いします。