住宅ローンと銀行選びと交渉方法
2023年12月15日
家づくりで最初にやっておかなくてはいけないのは資金計画。それと同時にどんな住宅ローンを借りるかと、どの銀行で借りるかを比較検討することです。
今回は、銀行選びとローン条件交渉に絞ってお話をします。
ついついやってしまう選び方
現在の給料振り込みが〇○銀行だからここにローンの相談をしようとか、親の代からお付き合いしている銀行が××金庫だからここにローンの話を聞きに行こうと決めがちですが、それらの行動(赤い文字の部分)に「まずは」をつけてください。
現在の給料振り込みが〇○銀行だからまずはここにローンの相談をしようとか、親の代からお付き合いしている銀行が××金庫だからまずはここにローンの話を聞きに行こう。
「今までお付き合いしていたから」ということが効果があるのは年商数十億円以上の会社経営陣とか土地や株をたくさん持っている資産家であって、私を含め庶民には大きな影響はありません。だから私たちは住宅ローンを借りる時は金融機関の比較する必要があるのです。
また、住宅ローンを相談するときは各銀行の「ローンセンター」に行くようにしてください。近くの金融機関の支店や出張所ではローンの内容は紙面上の内容のみとなり、交渉等ができないからです。
場所は〇○銀行ローンセンターと検索すれば解ります。
比較する内容は
今回は全期間固定や10年固定 変動等のローン商品の比較まで行うとややこしくなるので省きます。それら商品を決めているという前提で比較内容を書きます。
本当の比較は、各金融機関が出している住宅ローン案内の紙面での比較ではなく、事前審査を受けた結果で比較します。要はローンの内容は交渉できる(できない金融機関もあります)ということです。
比較内容は重要項目からならべると
- 金利・保証料、その2つを満たすための条件(給料振り込みとか頭金とか)
- 次に手数料・団体信用生命保険の内容となります。
具体的な数値は
金利の場合は、0.3%以上下がる場合もありますし、0.05%程度しかさららない場合もあります。また、金利は下がらず保証料を下げてくる場合、全く交渉できない場合もあります。
狙いは0.2% 少なくとも0.1%程度は下げたいものです。
因みに0.1%下がったら35年間で17万5千円強の節約になります。
また、金利の据え置きをする金融機関もあります。
通常は、お金を使う月の金利を適用しますが、事前審査や本申し込み、実行時(お金を使うとき)の中で一番金利が低い数値を適用してくれるというちょっと安心なサービスです。
保証料の場合は、料率です。
保証料は借りる金額に保証料率をかけて算出される金額です。そして通常2%程度です。
よって目標値は2%を切ることです。1.5%程度を狙たいところです。場合によっては1%を切る場合もあります。
0.5%落ちたら1000万円あたり5万円の差が出ます。3000万円なら15万円、まあまあ大きな金額ですね。
保証料金が2%を超えて提示されることもあります。その場合も交渉次第ですが、もう一つ知ってほしいことがあります。2%を超えた場合は保証会社から「そのローン、ちょっと無理をしていませんか?」というサインだと私は思っています。
その場合は、借入金額を見直すことも必要かと思います。
また、保証料がゼロの金融機関もあります。ただしその場合は0.2%程度高い傾向があります。
団体信用生命保険の場合は、その内容です。
通常は、死亡時と高度障害にあった場合に適用される保険です。
それに加え3大疾病(がん・心疾患・脳卒中)や7大疾病(3大疾病プラス高血圧性疾患・糖尿病・肝硬変・慢性腎不全)のオプションをつけているところもあります。
オプションをつける場合、通常金利に0.1%とか0.2%上乗せになるのですが、金融機関によっては上乗せなしでオプションをつけるところもあります。
ローン条件交渉のためには
絶対条件はあなたの「何とかしてくれ」という熱意そして、他行とも比較していますという宣言です。
そのうえで、自己PRが一番効果があります。
年収がいくらあるかは重要ですが、さらには前年の年収も把握しておきどの程度の昇給が確実にあるかをアピールすることも重要です。転職も不利ではありません。同種の職業で年収がアップしていれば「キャリアアップ」としてプラスに働きます。
勤務会社も強力な武器となることがあります。特に公務員や大手企業は圧倒的な力を持っています。役職や部署も正確に伝えましょう。各務原の銀行には「〇○隊金利」や「〇○重工金利」があるとかないとか・・・
資格もアピールしましょう。国家資格は非常に有効ですが、民間資格だろうが一応書いてしまいましょう。ただ、銭湯検定(日本銭湯文化協会)やラーメンソムリエ検定(ラーメンソムリエ協会)は効果ないかもしれません。
自己資金もアピールの対象です。
頭金を500万円出しますとかも交渉材料になります。ただし、頭金の約束をした場合工事が予定より安価で終わったからと言って、その金額を減らすことができない場合があります。その点は確認しておきましょう。
カラクリはわかって頂けましたでしょうか?
直前の章「ローン条件交渉のためには」を読んでいただき、気づいたことはありませんか?
そうです、その前の章とかではいかにもタマゴグミの井手に銀行交渉をさせないとローン条件は良くならないと思える内容だったのですが、ぶっちゃけた話あなたの力でローン条件を変えているということです。なぜならば、日本は世界では遅れた「リコースローン」を採用しているからです。
それについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。リコースローンについて
ということは、あなたがこのブログの内容をきちっと理解していれば自分で交渉が可能であるということです。
私には何もできません・・・・
強いぞ「提携ローン」
提携ローンとはハウスメーカーが特定の金融機関と提携して作った条件の良いローンのことです。
タマゴグミでも提携ローンらしきものは数社の金融機関と組んでいるのですが、結局は交渉次第、たいしたことありません。
年間10棟や20棟程度はそんなもんです。
しかし、全国的に名が通って年間数千棟とかやっている会社は違います。結構いいローン商品を持っていると聞いています。(すみません、見たことないので)
ハウスメーカーの家は高いと言いますが、例えば高額の6000万円借りるとします。0.3%の金利差、1%の保証金の差があるとしたら、300万円や400万円程度高額であってもローンがカバーしてしまうのです。
「いや~ハウスメーカーは地方工務店より400万円高かったわ。だから地方工務店にしよう。」と安易に考える前に、ローンを含めて比較してみることは必要ですね。
さて、具体的な銀行名をあげて・・・
は、勘弁してください。〇○銀行はこうで、〇○金庫はこうでなんて書くと色々支障が出るのと、今後どんなふうにローン商品が変わっていくのかわならないので。
そのあたりは、個別の相談会でお話しします。
一応ローンのことも一通り知っている一級建築士に家づくり相談をされたい方はここからどうぞ。 タマゴグミの家づくり相談会