ペアローンってどんな住宅ローン?
2024年05月05日
今回は私からの謝罪ブログです
本当にすみません。私、間違った情報を数組の方へお伝えしてしまっていました。
プロとしてどうかと思う内容です。それを謝罪するとともに今のところ私が調べた情報をここに載せます。
間違っていた情報はペアローンについての説明です。
まず初めに
タマゴグミではペアローンはお勧めしていません。また、今後もお薦めすることはありません。
今まで100棟以上の実績がございますが、今のところ1組もペアローンを使用していません。
ただし、ペアローンを否定しているわけではありません。メリットもいっぱいあるローンです。 私はお勧めしないというだけです。
ペアローンとは
ペアローンとはご夫婦(親子の場合もあり)が1棟の家にそれぞれが契約者となってローンを組む方法です。
家の持ち分は出した金額分の持ち分となります。
例えば3000万円の家を買うとき、ご主人が1600万円 奥さんが1400万円出したとしましょう。登記上はご主人が3000分の1600 奥様が3000分の1400という持ち分になります。
ペアローンは、ご主人・奥さんとも違うローンと考えると解りやすいです。
それぞれが審査され、それぞれにお金が貸し出されます。それを合計して家を建てるのです。
それぞれ別のローンですので、お互いの保証人になることはありません。
ここです、私が間違っていたのは。
てっきり連帯保証人なると理解していました。 違います、なりません。間違って説明してしまったこと、すみませんでした。
銀行は、それぞれの持ち分に抵当権設定をしてお金を貸します。
ペアローンの利点
そりゃもう、いっぱいお金が借りられます。
「ええっ?そんなに・・・」と言いたくなるほどです。
銀行に相談したことがありませんので正確なことはわかりませんが、理屈上は2人分となります。
団体信用生命保険でのメリット
これはある金融機関に調査をしてわかったことですが、どちらか一方が死亡等不幸なことになった場合、両者のローンが免除されます。
但し、これは私が調査した金融機関はということですので、全ての銀行がそうかは定かではありません。
住宅ローン控除のメリット
一人一人が控除対象になり、結構大きな額のメリットとなります。
ペアローンの疑問点
これもある金融機関のみの調査ですので、例外があるかもしれないと思って読んでください。
私から質問をしました。
「もし、片一方が払えなくなったらどうなるの? 内容だけ読み取ると、別々のローンだから金融機関として競売にかけられるのは払えなくなった人の持ち分だけとなりますよね。」
※競売にかけるのは借りた金融機関でなく、保証会社です。
その答えは
「いやいや、片一方が払えなくなったらもうおひとりの方に全額払ってもらっていってもらいます。そういう契約です。」
「おかしいじゃん。保証人でもないのに。」と聞くと、
「そういう契約なのです。」と
実は訪ねている私も「そりゃそうだろう。」と思って聞きなおしたのですが、やはりそうでした。
いくら別のローンだと言っても、片一方の抵当権設定を解いてもらわないと住み続けることは無理ですもんね。
ペアローンのデメリット
これは書くまでもないでしょう。
チョットだけ参考データを書いておきます。
日本の離婚率は30%以上です。
金融機関の方がボソッと言っていました。このことで結構トラブルになっていることがあると。
日本のローンはリコースローンです。
家や土地に貸すのではなくその人に貸すのです。 家と土地を明け渡したからローンはチャラ、ということは都心の物件やマンションなら可能性はありますが、田舎ではまずありえません。
リコースローンについて知りたい方はこちらをどうぞ。 家の資産価値を住宅ローンから考えてみる。
ペアローンに似たローン 収入合算
ペアローンと収入合算ローンは違います。収入合算のローン契約者は1人です。その人にもう片一方の人の収入を足して審査を受ける方法です。
その人は連帯保証人という立場になります。
あまりメリットを感じません。
結論
住宅の価格は年々上がっています。なかなか一人の収入では購入しづらくなってきているのも事実です。
ペアローンを使うというのも一つの方法でしょう。
ただし、先ほど空白にしたデメリットをよく考え、理解してほしいのです。
その時、今じゃなく20年後の自分たちを想像してください。20年後家族で笑顔でいられる方法はどんな方法なのか?
私たちと一緒に考えませんか?
この記事を書いたのは
株式会社タマゴグミ 一級建築士 井手 徹です。