防湿気密シート べーパバリアについて 岐阜の自然素材住宅タマゴグミ
2022年04月19日
防湿気密シート(べーパーバリア)について
防湿気密シート
今回は、チョットマニアックな話ですが、大切なことなので書きます。
ある方から、「何でタマゴグミはこだわって家を建ているのに、部屋内に防湿気密シート(べーパーバリア)を貼らないの?」と聞かれました。 相当勉強されている方です。
べーバーバリアが必要かどうかは 結露計算をして決定します。タマゴグミでは結露計算をして、何とかべーパーバリアを採用しない方法を探っています。
ただ、寒い地域はベーバーバリアが必要になるケースはあります。
べーパーバリアとは、外壁の部屋内側にビニールを張り巡らすことです。字のごとく、部屋から発生する湿度を遮断し、気密性をあげて断熱材を効果よく効かせるためのものです。
防湿機密シートを貼るということは、防湿と気密 必ずこの2つを達成しなくてはいけません。つまり、寸分の隙間もなしに施工する必要があるのです。中途半端ならばやるべきではありません。
なぜ中途半端はいけないのか
それは、中途半端に施工された防湿気密シートの小さな隙間から入った湿気が、シートがない状態より遥かに逃げにくくなり、やがて木を腐らせることになるからです。
私はいろいろな現場を見させていただいたり、状況を聞いたりしてきましたが、施工段階で防湿気密シートの中に水蒸気がたまっている現場もあるということも聞いています。
なぜタマゴグミは防湿気密シートをできる限り使わないのか。
理由は2つあります。
理由1
防湿気密シートをキチット貼る施工金額を考えると、調湿出来る断熱材を使ったほうが遥かにコストダウンが出来るからです。
理由2
万が一の外壁の雨漏れのとき、防湿シートが貼ってあると室内側に影響が出るのが遅くなり、結局構造体を腐らせてしまう恐れがあるから。
理由1は、大工さんで施工できて尚且つ壁体内結露を防ぐ安全な断熱材は無いかと探していました。そのとき候補に挙がったのが、セルロースファイバーと羊毛断熱材でした。
残念ながら、断熱材の水蒸気の吸放性については計算値で求めるのは非常に難しいです。そこで、今までの実績という面で採用をしています。
※ただし、結露計算でアウトになった場合はべーパーバリアを採用します。
理由2についてですが、万が一、雨が漏れたら私は早くに部屋内に影響があったほうがいいと思います。そのほうが早期発見でき、早い対応が出来るからです。ベーパーバリアが貼ってあると、雨が漏れても室内になかなか出てこず、気付いたときには本体を腐らせていたでは手遅れです。
キチット施工されるとしたら、防湿気密シートは本当に良いものだとは思います。私はプロの気密断熱屋さんが施工した防湿気密シートと断熱材の施工の様子も見せてもらいました。そりゃ凄いです。寸分の隙間も許さぬテーピング、結露を起させないという熱意を感じる断熱の充填。
結局どんな施工方法であれ、造る側の意識と知識が必要だということです。
おあとがよろしいようで・・
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