制震ダンパー
2022年04月19日
制震ダンパーのこだわりは
車屋さんが造った制震装置
まずはおことわりを。
タマゴグミの家は、耐震等級2と同等以上の性能で造られています。ですので、この装置がないと、大震災のときに大きな損害にあうというわけではありません。
制震装置をつけると、大震災のときでも家が壊れにくくなる、震災のあとに直ぐに使用できるというメリットがあるのです。
上の写真は、タマゴグミの施工現場です。
タマゴグミではダンパー型の制震装置を採用しています。実は私、1年前までダンパー型の制震装置を全く信用していませんでした。
それは、
- ゆれの初期段階に効果が無いのではないか?
- 圧縮側には効いても引っ張り側には聞かないのじゃないか?
- ゆれの繰り返しに性能が極端に落ちるのではないか?
と思っていたからです。
いきなり車の写真です。
富士山のふもとにあるHKSという会社においてあった痛車じゃなくてレーシングカーです。車に詳しい方は「あ~あのターボやアブソーバーで有名な会社ね。」とご理解いただけるのですが、車に興味の無い方は、フ~ンで終わってしまいます。
で、何でこの会社の名前を出したかというと、この会社が住宅用の制震ダンパーを開発したのです。
ダンパー(ショックアブソーバー)にがないと車はまともに走らない
またややこしい話を。とお思いですがちょっとだけ読んでください。
道路は平坦に見えますが、チョッとしたでこぼこが沢山あります。そのデコボコを吸収してス~ッと走らせる役割が、バネなんですね。
けど、バネって直ぐ縮みたがるし、直ぐに戻りたがる性格があるんです。バネだけ車につけると、そりゃもうフワンフワンして走れたもんじゃありません。また、曲がるときなどバネが勝手に縮んでしまうので、傾いてしまって曲がることも恐怖になります。
で、それらをコントロールするのがダンパーというものです。
力がかかったとき、いっぺんにバネが縮まないようにしたり、縮んだバネが直ぐ戻って跳ねてしまうことを止めたりする機械です。
車のダンパーは
チョッとした動きに直ぐに効きます。じゃないと車のダンパーの意味がありません。
2万キロ走るごとに1000万回作動しているとも言われている部品です。ちなみに私の乗っている軽トラは16万キロを突破しました。
で、実際に確認してきました
自動車パーツメーカー それもHKSが造っている制震装置。そりゃ凄い。一度見てこなくちゃ。(まだこの段階では半信半疑)
ということで、見学会があったときにお邪魔してきました。
実際に自動車パーツを作っている工場の一角でこんな風に一本一本製作をしていました。
そして見学後の質問タイムで、開発者に
初期の揺れに対する効果を説明してくださいと質問。
すると、グラフは出てくるは、あまりしっかりとは見せちゃまずいというデータは出てくるは、さすが自動車パーツメーカーというデータが出てきました。
その中で「これなら間違いない」と思わせた内容は
ダンパーを初期から、それも圧縮と引っ張りに効率よく効かせる為にダンパーの位置を確保するためのバネを製品に入れている。
と説明されたことですね。
要は、うちが開発した製品を必ず効果が出るようにとりつけてほしいという熱い思いなんですね。
やっとここで、これなら間違いないという核心が持てタマゴグミで採用することにしました。
あとは価格ですね。
取り付け費用を入れて一棟あたり税別30万円前半の金額。
安くは無いものですよね。