施工事例

works

20坪台の家

戻る

本巣市 敷地に素直じゃない家

敷地に対して斜めに建てた家の外観

敷地に対して斜めの家ってどうよ?

本巣市 木の家の事例

本巣市で建てさせて頂いた28坪の家です。

3人家族で、ご主人は建築関係の仕事ををしています。タマゴグミはたまに建築のプロの方から家づくりの依頼を受けることがあります。プロに選んでいただけるの大変光栄なことです。

 

 

最初の写真や上の絵を見てもらってわかるように、敷地に斜めに家を配置しています。

家は通常敷地に沿って建てることが多いです。そのほうが無駄なく敷地を使えて良いとされているからです。

 

家を斜めに配置した理由と、メリットデメリット

今回家を斜めに配置した理由は、「家相」でした。

家相は守りたいけど、間取りも妥協したくないというお客様の願いの究極の解決法です。

家を敷地に斜めに降ったおかげで得られたメリットは、景色の確保と、視線をずらした生活、敷地を4分割できたことです。

一つ一つ説明します。

 

景色の確保

家の角を抜いたプラン

家の角にフルオープンサッシを2台つけました。

この土地は、西側に鈴鹿山脈・養老山地・伊吹山・池田山と素晴らしい景色が広がっています。

家の角にフルオープンサッシを2台配置して、家を斜めに振ることでパノラマのような景色を確保することができました。

 

視線をずらす

キッチンカウンターからの景色

キッチンカウンターは銘木を使用しています。

写真はキッチンカウンターからキッチン方向を見た様子です。

キッチンは一般の床から1段下げており、座っている人と調理場に建つ人の視線を近づけています。

キッチンの後ろには透明の窓を設け外が眺められるようにしています。

 

ちょっとわかりづらいですが、窓からの景色で何か気づきませんか?

南側に家が建つ予定なのですが、家が斜めに振っているのでその家の裏を見るのではなく、遠い視線を確保しています。

 

家の位置を振ると視線が通るようになることが多く視界が良くなります。

 

境界を分ける

 

家を斜めに配置することで4ヵ所の場所をつくることができました。

 

デメリットもあります

一番のデメリットというか、心構えというか・・・

訪問される方やご近所さんから「なん??」と突っ込まれることです。

奇をてらっていると思われてしまう場合が多いということです。

 

また、土地は南向き 特に分譲地はそのような土地が多いので 南向きの土地で建物を斜めにふると、部屋が南に向かない場合があります。

また、建物の振り方によっては西日が強くなってしまう場合もあるので要注意です。

この家の見どころは

段差をあえて作る

キッチンを一段落としています。

お友達がいらっしゃることが多いとのことで、キッチンも一つの演出場所としました。

通常キッチンは「食事を作るところ」として認識されていますが、視線を座っている人に近づけることで対話する居場所としても機能するようにしています。

いわば、居酒屋さんのカウンターコーナーの考え方ですね。

 

家を永く使うには老後のことも考え段差が少ない方が良いのでしょうが、多分そのように思うのは75歳をすぎたころからですね。

それまでの40年、居心地よく過ごすには段差が必要であればつける、というのがタマゴグミの考え方です。

 

 

2階も手を抜かない

 

水回りが二階にある

2階にお風呂や洗面、ランドリースペースをつくりました。

 

今回は2階にお風呂と洗面 ランドリースペースを配置しました。

それも、建具を開けば一体になるようにしています。

この部屋と別に、お子様が使うであろう部屋(今はクローゼットとして活用)とご主人の居場所が2階にあります。

 

お子様が小さいときはこんな感じで2階はあまり仕切らなくてもよいと考えています。仕切らないと伸びや名に暮らせますし、エアコン一台で冬も夏も快適な環境をつくることができます。

 

お子さんが小学校高学年になったら仕切る必要は出てくるとは思います。その場合は。大人のプライバシーを守ることを第一に考え仕切りをつくればいいのです。

 

西側の山並みが見えるように窓を開けました。ただ、、チョット夏は暑いかも。

 

濡れ縁は第二のリビング

 

 

今回も贅沢に軒付きの濡れ縁を作っています。

気候の良いときの第二のリビングです。冬の日あたりは少し落ちますがそれよりも外を取り込むことを重視しました。

 

 

玄関回りを充実させる

写真は玄関側を見たところです。

左の手洗いは、トイレ(写真左部分にあります)から出たときと玄関側から使えるようにしています。これは奥様のアイデアです。

 

玄関扉左は土間収納、右側はパントリーとなておりキッチンへとつながっています。

 

 

畳コーナー

 

畳コーナーは一段段差をつけています。北側に揖斐川の山々が見渡せる窓を設け、その前には文机をつけました。

畳の間に段差をつけることはよくやります。

畳が板の間と同じ高さのほうが使いやすいのではないかという意見もありますが、私はコンパクトなスペースでは、あえて段差をつけることで畳の間の活用がしやすくなると思っています。

 

その他の写真です

お庭はこれからお役様が作り込む予定です。

 

西側からの外観です。

 

 

玄関アプローチは屋久島杉を使用しました。右手の花ブロックは奥様のこだわりです。

 

河合木材 谷口さんに頼んで探し出してもらった安価だけど感じがいい銘木カウンタ―。ここで、お客様とお友達だちが集う予定です。

屋久島杉の外壁と、岐阜県産の杉のデッキ床

 

 

 

基本設計:井手 徹

実施設計:島田悠平

現場管理:井手 徹