お客様の声

voice

平屋

一覧に戻る

平屋

「本当にタマゴグミでよかったの?」

タマゴグミの家、1棟目のオーナー(筆者)そんな私が、大胆にもわずか20坪という広さで家を建てられたW様ご夫妻にお話を聞いてみました。

 

インタビューアープロフィール

株式会社引力デザイン 加藤 慎一

主に企業や大学の広告制作を手がける側ら、半農半漁で自給自足を目指すコピーライター。

タマゴグミの家のオーナーでもある。

 

加藤:家を建てようと思ったきっかけは?

 

ご主人:もともと30歳までに結婚、35歳までにマイホームを、と漠然と考えていたのです。

住宅ローンも一般的に35年というじゃないですか。まともに完済すると70歳ですから、早くやらなきゃと家づくりを考え始めたのです。それに、去年まではアパートに住んでいて、家賃を払っても結局は自分のものにならないという感覚もありました。ただ、実際にどのくらいのお金があれば家を持てるのか、まったく知らなかったので、とにかく手探りで始めましたね。ひとつだけ決めていたことは、資金を親に頼るのではなく、自分たちの力でできる範囲の家づくりにしようということでした。

 

加藤:まず、どんなことから家づくりを始めたのですか?

 

ご主人:半年くらいは折り込みチラシをチェックして、見学会に行くというようなことをしていましたね。建売住宅にもよく行きました。でも、どの家も同じように見えてしまい、しっくりこないというか、あまり魅力を感じませんでしたね。

 

シンプルに暮らす、という選択

加藤:タマゴグミを知ったきっかけは何ですか?

 

奥様:ホームページです。最初の印象は、なんかアヤシイ感じ…。だって名前が<タマゴグミ>だし(笑)。

でも、インパクトは大きかったので、一回で名前を覚えてしまいました。私は、ずっと以前から「最小限住宅」(建築家・増沢洵氏が設計した最小限住居)に興味があって、タマゴグミのホームページにも似たような建築実例(切通の家)があったので、何度も何度も繰り返し見ていました。

 

 

加藤:最小限住宅のどこに興味があったのですか?

 

奥様:コンパクトなところですね。余分なものがいっさいないシンプルなスタイルが気に入っていました。

もともと、部屋にモノをたくさん置きたくない性格ですし、それに、広いと掃除も大変ですよね(笑)。

 

ご主人:それで、タマゴグミに資料請求をしたのですが、これまた手作りのアヤシイ冊子が送られてきて(笑)、読んでみると「なるほどなぁ」と納得させられることがいくつもありました。例えば「部屋に名前をつけると建物が不必要に大きくなる」というところ。確かに、「子ども部屋」なんて限定するから、「最低でも何畳は…」となるんですね。実際に、モデルハウスを見せていただいたときも、部屋の仕切りが最小限で、お子さんとの距離感も近く感じました。

きっと、万人受けする造りではないんでしょうけれど、私たちには、ああ、コレだ。と思える家でした。

 

加藤:Y様邸の収納スペースは少ないと感じませんでしたか?

 

ご主人:最初は少ないと感じましたが、暮らしてみるとそれほど不便は感じません。反対に、引越しのときに気づいたのですが、何でこんなの取って置いたんだというものがたくさんあって、みんな処分してしまいました。すると不思議なもので、余分なものを買わないようになるのですね。

 

信頼して任せきった家づくり。

加藤:よくハウスメーカーなどが宣伝している耐震基準や防火性能などは気になりませんでしたか?

 

ご主人:井手さんが自分の家をモデルハウスにしているんですもの。考えもしなかったですね。事前にいただいた資料や打ち合わせでの説明で、井手さんの建築に対する考え方も充分解っていましたし。

 

加藤:やっぱり。私も、あまり性能は気にしなかったです。

 

井手:そう言われると、性能が悪いみたいに聞こえちゃいますよね。実際、性能は相当高いレベルをクリアしていますよ。

 

ご主人:そういえばエアコンの取り付け業者さんがびっくりしていましたよ。断熱材に羊毛を使っている家なんて、初めて見たって。

 

加藤:ところで、家づくりが始まって、後悔したことや不安はありませんでしたか?

 

ご主人:最初、土地にロープを張って家の位置を決めたとき、正直「狭っ!」と思いました。「たった7歩で横切れちゃう」とか「ここに住むんだよなぁ」と夫婦で何回も言っていましたね。でも上棟が済んでからは、あれ、意外と広いじゃん、と安心しました。特に吹き抜けは大きくて開放感がありますね。

 

加藤:資金計画は、当初の予想通りすすみましたか?

 

ご主人:はい。自分たちのできる範囲で、というラインは崩せなかったので、逆に井手さんに「これで何とかしてください」と頼みました。ローンについては、井手さんが「こういう借り方は危ない」とか、いろいろアドバイスをしてくれたので安心して任せられました。

 

居場所の多い家。

加藤:実際に住んでみて、感想は?

 

ご主人:いいですよぉ。ホントに満足しています。実は、引越し後にのんびりしすぎていて、まだ電話回線もTVアンテナもつながっていないのです。20日ほどテレビのない生活をしていますが、そのぶん新しい生活と家の雰囲気を楽しんでいます。

 

奥様:私、今日、和室に寝転がって吹き抜けをボーっと見上げていました。

 

加藤:私も、さっきから気がつくと上ばかり見上げています。

 

ご主人:この家、こんなに狭いのにボーっとできる場所が多いんです。濡れ縁も気に入っていますし、2階のキャットウォークにベランダ、それから階段も。

 

奥様:まだ、床に塗ったエゴマ油が乾ききっていないので、杉床の質感は堪能できていませんが、早く素足で歩いたり寝転んだりしてみたいです。

 

井手:私は、吹き抜け横のオープンスペースを有効に使って欲しいですね。ごろ寝もできますし、椅子を置いて外を眺めることもできますしね。

(一同、2階へ移動)

 

加藤:庭ができたら、ここからの庭の眺めも良さそうですね。

 

主人:そう!そうなんですよ。庭を早くなんとかしなきゃ。

 

 

取材後記

Y様邸の、吹き抜けと大きな窓でつくられた開放的な空間を充分に堪能させていただきました。

取材中も、気がつけば口をあんぐりと開けて上ばかり見ていた私。

帰宅するとうちの約15畳の居間が縮んで見えました。家の広さとは、面積で図るものじゃないことを実感した1日でした。

Wさんがすんでいる家はCo-madoriハウス