土地の選び方 土地選びは誰とやるの?
2019年08月30日
今日は土地選び方についてです。
家を土地選びからの方によくお話しするのは「家よりも土地が重要です。」とよくお話します。土地は住まいの大きな要素です。今日はその土地選びのお話です。
宅建士って何をやる人?
宅建士(宅地建物取引士)という資格をご存知ですか? そうです、不動産のなんか凄い資格です。
私は一級建築士の資格と共に宅建士の資格も持っています。(チョット自慢です)ついでにタマゴグミは建設業の許可とともに不動産取引免許を持っています。(これも自慢です)
宅建士は土地など不動産取引にあたり重要事項説明書に記名押印して説明する人です。
「えっ?それだけ??もっとすげ~ことやる人じゃないの?その人じゃないと500坪以上の土地は買っちゃダメとか・・」と思いますよね。資格を取った私ですらそう思っていました。
けど、本当にそれだけの資格です。不動産取引には重要事項説明書が必要で、さらには一部を除き口頭での説明が必要なのです。だから、宅建士の資格が無いと不動産取引が出来ないようになっています。
また、不動産屋さんの社員(パート等も含めて)5人に1人は宅建士の資格を持っていなくては不動産取引をしてはいけないというルールもあります。
それだけ 重要事項説明書の内容は重要だ(なんか重複している)ということです。かといっても重要事項説明書に書いてあることは、不動産の権利のこと、法律のこと、取引条件のこと、インフラ等です。日当たりがどうのとか、住みやすいよとか、ここの土地お得で正解!なんていうことは書いてありません。
不動産屋さんの仕事 建築士の仕事
不動産屋さんの仕事は、土地の権利を間違いなくスムーズに適正価格で移すことが主な仕事です。その土地の用途地域とかハザードマップとかを調査するのはどちらかというと不動産屋さんの仕事です。
建築士の仕事は土地を読み、あなたの予算内にその土地を最大限に生かした家を設計をすることが仕事です。日当たりとか音、風、周りの家等土地の環境調査はどちらかというと建築士の仕事です。
もともと仕事の内容が違うのです。ただ、バシッと分かれているとお客様が戸惑うので、不動産屋さんは建築の知識をつけて土地選びのアドバイスをしてくれています。私の周りの不動産屋さんには建築士の資格を持った方が沢山います。
とはいっても、家づくりは建築士のほうが慣れています。今後ひとつづつ説明していきますが、私たち建築士が土地を調査するときは
その土地の四季を考え、昼と夜を想像し、雨の日雪の日を想像し、回りが空地だとしたら将来どんな家が建つかを土地形状から読み取り、周りが団地だとしたらその団地の20年後を予想し、遠くを眺めて借景を探し、近くを眺めてお隣さんのプライバシーを考慮して 土地にどんどん設計条件を付け加えていくのです。
土地選びに建築士を活用すると
4区画ぐらいの分譲地で、通常良いとされる角地よりも真ん中の挟まれた土地のほうが良い、とか 南向き道路の土地よりも北向き道路の土地のほうが良い家が建つとか、よくある話です。
私たち建築士は毎日毎日家のことを考え設計を繰り返しているので、当たり前の能力として「家を建てるための良い土地。」が見えてくるのです。あの、町工場の職人さんが金属を触って誤差がわかるのと同じです。
この能力は使わなくては損です。
土地選びに建築士の活用方法
土地を探し出すのと同時に、家を依頼する設計事務所、工務店も同時に探し出します。そして、数社に絞り込めたらその会社に協力してもらい、めぼしい土地が見つかったら見に行ってもらいます。
きっと協力してくれるはずです。
ここまで読まれて勘の言い方はピンと来ましたか?
「じゃあ、タマゴグミに土地探しも依頼すればいいじゃん。設計事務所だし、家も施工できるし、不動産免許も持っている。全部やってくれるじゃん。最初からそれが言いたかったんだろ。」と思いますよね。
結論から申します。2019年現在 ダメです。不動産免許は持っているものの不動産情報は乏しいです。土地探しを依頼するには貧弱です。
タマゴグミの不動産部は、小さな土地を買い取って2~3棟の街づくりをしたり、気に入った土地をみつけて仲介したりする、いわば趣味的不動産屋です。その場所があなたの希望にあったらびったりなのですが・・・沢山の広い情報から土地探しをしたいとなると、、、役立たずです。
土地探しには向かない不動産屋 それがタマゴグミ2019です。(そんなこと自慢スンナよ)
設計事務所がやっている不動産屋 タマゴグミの使い方
それでも活用方法があるのです。
タマゴグミの活用方法は、土地探しのために不動産屋さんを回る前に土地の探し方や土地取引に対する注意点、土地の価格についてなどを 建築士の立場と不動産屋の立場からアドバイスを聞くことです。
不動産業をやっているお陰で、チョットは不動産情報が入ってきます。また、取引のときの税金や法律にも強くなりました。
土地を探し出したら、まあなんか聞いてやるか。たまに良いこと言うし。
今のところそんな感じで気軽に使ってください。
そんな宅建免許も持っている一級建築士が書いた家づくりの勉強本 無料で差し上げます。